自分の思っていることが言葉で伝えられない子なんです。
どうしたら、できるようになりますか?小6男の子母
気持ちや本音というハードルの高いものではなく、本当に小さな小さなことから言う練習を始めます。
「お茶、飲む?」「うん」「いや、いい」とか。
多くの親御さんの話を聞いていると、確認が親子ともに少なすぎると感じています。
大体2パターンです。
①親が親が察しすぎる
②親が独善的すぎる。
親が親が察しすぎると子どもは喋らなくても要求が伝わるので言わなくなりますし、親が独善的で子どもに確認しなさすぎると子どもは言ってもどうせ意味ないと思って言わなくなります。
どちらも自他境界が曖昧になります。
自他境界とは自分と他者は全く別の人間で考えていることや好みなどはそれぞれ違ったものを持っている、それは勝手には侵してはいけないという自分と人との境界線のことを指し、それが曖昧になると「ちゃんとわかってくれない!」「自分にだけわからない!」「なんでいうことを聞いてくれないんだ!」と言った、不満や怒りを感じやすくなります。
例に出した「お茶、飲む?」と言う小さな場面でも、
①のパターンだと何も言わなくてもそろそろ喉が乾いたんじゃないかな、と言うタイミングで確認なしで出します。
飲まなかったら勝手に片づけます。
全てがオートメーションで起きるので自分の考えや気持ちを確認されないし、伝える必要を感じません。
そして、自分の気持ちを聞かれると、「言わないとわからないのか!?」ちょっと外れたことをされると「なんでわからないんだ!?」と怒りになり、周りを振り回します。
小さい子どもでは、自己中心性がまだまだあるので仕方ないことですが、小学校中学年以上でこの状態ではこれから先どんどん生きづらくなるでしょう。
なぜなら、付き合う人も多様化するし、自分の内面も複雑化するからです。
②のバターンの場合、いきなり呼びつけて飲ませるか、「お茶、飲む?」と疑問文で聞いて「いらない」と言われても「いいから飲みなさい!!」と言ったりします。
私は、これをよくやってしまって息子には「だったら、飲みなさい。と命令すればいいのに、どうして質問したんだ?」とよく聞かれました。
気を抜くとついやってしまうことの一つです。
息子が怖がらずに聞くタイプで良かったですが、気の弱い子なんかだと、どんどん「自分の意見とか考えはどうでもいいんだ」と自信を奪ってしまうことになります。
そして、考えを持たない方が人とぶつからないでらく、となります。
そんな感じで、子どもが自分の気持ちを言えないとなると周りが押さえつけているんじゃないか、言えなくさせているんじゃないか、と思うことがしばしばですが、それは怖くて言えないというより、言わない方がお得という状況が起きていることがあります。